がすてなーにのススメ 其ノ拾六
~ガス灯の明かりと明治時代の人々~
お知らせ
2021/10/08
こんにちは。
おでんの具は、たまごとちくわぶが大好き!コミュニケーターのとみーです。
10月に入り、少しずつ冬が近づいてきていますね。
寒い季節になると、お鍋を食べたり、あったかーいお風呂に浸かったりと、ガスが大活躍します。
そんなわたしたちの暮らしを支えているガスは、最初、お料理でもお風呂でもないものに使われていたのを知っていますか?
それは…
街を照らす明かり、ガス灯です!!
149年前の1872年(明治5年)10月31日に、横浜で灯ったガス灯が都市ガス事業の始まりです。
それ以降、約150年の歴史の中でガスは様々な場面で活躍するようになりました。
この10月31日は「ガスの記念日」と呼ばれています。
もうすぐ、ガスの記念日!!
というわけでガス灯が登場した当時の人々がどんな気持ちだったのかを紹介します。
とみーと一緒に明治時代の人の暮らしや気持ちを想像してみましょう!
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明治時代の人の気持ち①「明るすぎて魔法かと思いました」
ガス灯が登場するまでは、ろうそくや灯明、月の明かりが夜のまちを照らしていました。
ガス灯はこれらと比較してとても明るく、点灯時には見物人が集まりお祭りのような人出であったとか。
中には西洋人の魔法だと思った人もいたそうです。
明治時代が始まり、西洋の技術が入ってきたばかりのころに灯されたガス灯は、まさに文明開化を照らし出すシンボルだったのですね。
明治時代の人の気持ち②「燃料切れがないのがいいところですね」
ガス管を通って、ガス灯までガスが届く都市ガスは、ろうそくや灯明のように途中で燃料が切れてしまうことがありません。
これは、当時の人々にとってはとても便利に感じられたことでしょう。
その利便性から、次第にガス灯の利用は増えていき、街灯だけでなく室内灯にも利用され始めます。
燃料切れにならない「ガス管を通って都市ガスが送られる」という仕組みは今でも変わっていません。
現在使用されているガス管
明治時代からのガスを送る仕組みが、今でもわたしたちの暮らしを支えているんですね。
明治時代の人の気持ち③「夜の街に出かけるのが楽しくなりました」
ガス灯の登場は夜のライフスタイルを大きく変化させました。
商店や舞台の照明にも採用され、夜のショッピングや歌舞伎鑑賞にも一役買いました。
井上安治『銀座商店夜景』 店内の照明にガス灯が使われている
また、ガスを使ったイルミネーション「花ガス」も人々の目を楽しませました。
花ガスとは、花の形や文字をガスの炎でかたどったもので、博覧会や看板、広告などに使用されていました。
歌川広重(三代)『横浜郵便局開業之図』の一部 入口上部の花をガスの炎でかたどっている
中には炎色反応を利用し、様々な色の炎で花ガスをつくることも!
近くに花ガスがあったら思わず見に行ってしまいそうですね。
がすてなーにの「炎のふしぎギャラリー」でもガスの炎で描かれるプカを見ることができますよ★
(「炎のふしぎギャラリー」は長らく休止していましたが、10月1日に再開しました!)
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ガス灯にまつわる、明治時代の人たちの暮らしや気持ちを想像できましたか?
ガス灯の登場は人々の暮らしを大きく変え、とても便利にそして楽しくしてくれたのではないでしょうか。
今では照明のほとんどは電灯になっていますが、ガス灯がある街も実はたくさんあります。
みなさんの住んでいる街やお出かけ先でも、ガス灯が街を照らしているかもしれませんよ。
がすてなーにと同じ東京ガスの企業館、ガスミュージアムのブログでは、東京の街のガス灯を紹介しています。
そして!がすてなーにでも「炎のふしぎギャラリー」でガス灯の展示をしています。
ガスの記念日のある今月は、ぜひガス灯の明かりに癒されながら、明治時代の人々の暮らしに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
ご来館お待ちしています!